低Na血症は外来患者の 4~8%, 入院患者の20~35%に認められるとされ,日常診療で遭遇する頻度が高い病態です。
尿中の電解質も測定する
低Na血症の患者を見たら、尿中の電解質も測定する方がいいようです。
ネット上にある医学論文に以下のような記載がありました。

下の方の尿中の濃度との関係は、尿量も考慮して計算する必要があるのではないかと思ったのですが、よく考えたらこれでいいと思います。
つまり、尿中の電解質濃度の方が高ければ、その量に関係なく水分よりも電解質が多く失われているので、当然ながら低Na血症は悪化するはずです。
低Na血症治療のアルゴリズム
「水代謝(ナトリウム濃度)異常の考え方」より頂きました。

治療開始にあたって最初に検討すべきなのは、以下の3点です。

Adrogue-Madias式
ある輸液を 1 L 投与した後で、血清Na濃度がどの程度変化するのかを予測することができます。
$$
ΔNa =\frac{ {輸液中(Na濃度 + K濃度) – 血清Na濃度 }\ }{ Total Body Water + 1 (L) }
$$
TBWは男性では0.6 × 体重(kg),女性では0.5 × 体重(kg)とします。
以下にAdrogue-Madias式による計算フォームを提示します。