2021年本屋大賞作品です。
テーマは、子供に対する虐待・自宅介護・家庭内暴力・性同一性障害です。
クジラは 10 – 39 ヘルツの声で仲間同士で交信しながら泳ぐので、「52ヘルツのクジラ」の声は普通は仲間に届きません。
この本の主人公は、小さい時から義父に虐待され、それに実の母親も加担していたため、悲鳴をあげることもできず、また悲鳴をあげても誰の耳にも届きませんでした。
しかも、ALS になった義父の介護を一人で負担して心身ともに疲れ果ててしまいます。
しかし偶然に高校の同級生とその友人によって救われます。
重い課題ばかりですが、こういうことはおそらく我々の身近にたくさんあるのかもしれません。