好酸球性腸炎の薬物治療

生検などによって確定診断された好酸球性腸炎に対する薬物治療に関して調べてみました。

好酸球性腸炎の治療に関しては確立されたものはないようです。

ステロイド

プレドニゾロンが最も効果的ですが、漸減する必要があり、投与中止によって 60 % が再発します。

プレドニゾロンの使用方法は、20 – 40 mg を 2 週間程度投与してその後漸減するのが一般的です。

プレドニゾロンを完全に中止すると再発するため、プレドニゾロン 5 -10 mg と以下の薬剤を併用されることも多いようです。

抗アレルギー剤など

薬品名 商品名 作用
モンテルカストナトリウム シングレア ロイコトリエン受容体拮抗薬
塩酸エピナスチン アレジオン ヒスタミンH1受容体拮抗作用
トシル酸スプラタスト アイピーディ IL-4, IL-5 産生抑制作用と IgE 産生抑制
塩酸フェキソフェナジン アレグラ ヒスタミンH1受容体拮抗作用
クロモグリク酸ナトリウム インタール マスト細胞の脱顆粒を抑制
ベシル酸ベポタスチン タリオン ヒスタミンH1受容体拮抗作用やIL- 5産生抑制作用
サラゾスルファピリジン サラゾピリン 炎症性サイトカインの産生抑制

実際にはどうするか?

比較的重症で、症状を早く改善したい場合にはステロイドを投与します。

その他の薬剤の中では、モンテルカストが治療効果のエビデンスレベルも比較的高く、一般に全身性ステロイドに比べ副作用も少ないことから、まずおこなってみる治療とも考えられ、治療選択の上位に位置づけられます。

参考サイト

https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/children/allergy/EGIDs_guideline.pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/gee/54/6/54_1797/_pdf