リストラと断捨離

先日、バイト先の病院をリストラされました。
もういい年なので、外来の患者さんも多くはなく、もはや私に用はないとのこと。

でも、私は医師としてだけでなく SE としての役割もあって、私を解雇するとサーバー上のデータが見られなくなるのですが。

以前のシステム

以前は検査室だけが離れ小島のようになっていて、LAN ケーブルも接続されておらず、検査データを外来診察室まで FAX で送るという信じられないような状態でした。

私が導入したシステム

離れ小島であった検査室と病院本体を LAN ケーブルで連絡し(この工事費は 10 万くらいだったと聞いてますが)、ubuntu を導入しました。

設定は、私にとっては猛烈に難解で、おそらく数百時間はかかったのだろうと思います。
ざっと回顧すると、

  1. SQL server での新しいユーザー登録。その権限を制限する。
  2. ubuntu で、unix odbc を導入。
  3. ubuntu から SQL server に接続して、あるテーブルのある項目だけを読み込んで、ubuntu 上の mysql に記録する。
  4. すべての端末に対して検査データを効率的に閲覧するアプリを ubuntu 上に作成。

今思い出しても気が遠くなるようです。

もう一度やれと言われてもできないかもしれません。

病院の多くの人たち、特に医師達には私の作成した検査閲覧アプリはとても便利だったはずです。
しかし、もう2度と利用することはできません。

ubuntu がインストールされているコンピュータは私の私物であり、解雇と共に私はコンピュータを引き上げたからです。

とても不便なことになることは病院側に何度も確認しました。

今後は、検査データを確認するためには、以前のように紙カルテに挟み込まれた検査データをひっくり返すことになります。

肩の荷が下りた

私はあと1年で現在常勤として勤務している病院を定年退職しますが、今回リストラされたこの病院での経験はとても充実していたと思っています。

でも、本物の SE でもないのに、サーバーを立ち上げて、検査データやら内視鏡画像を閲覧するアプリを作成するのはなかなか大変でした。

もちろん、SE としての手当ても頂いていましたが、それは格安で医師の手当ての 1/8 程度でした。

半分は自分の趣味でもあるので、それなりに楽しんではいたのですが、今回リストラされてみて肩の荷が下りた感じがしました。

担いでいるときは感じなくても、重い荷物は降ろした時にわかるような気がします。

断捨離を始める

重い荷物を降ろすととてもスッキリします。

そこで、以前から考えていた断捨離を始めました。
年齢的にもいろいろと整理していくべき時です。

まずは、私の本棚の中の古いものを捨てます。

個人情報が記載されている書類をシュレッダーに入れて破砕。たくさんあるので少しずつです。

40年も前に亡くなった父の手紙や日記もスキャンした後は捨てようと思っています。

古いコンピュータの HDD も分解してトンカチで壊して捨てました。

断捨離と共に心が少しずつ軽くなっていくような気がします。