さよなら、野口健:小林元喜

小林元喜さんという野口健さんの元マネージャーの作品。
著者自身、若い頃は小説家を目指していたようで才能があるんでしょう、とても面白い作品だと思います。

野口さんだけじゃなくて自分自身の回想も書かれていますが、鬱で精神科に2回も入院したというのは本当なんでしょうか?

登山家としては、3.5 流

このフレーズは以前から知ってました。
Youtube の動画で服部文祥さんが発言した言葉です。

それまで野口健と言えば著名なアルピニストと信じ込んでいたので、「えっ!」と驚いた記憶があります。

服部文祥さんによると、野口健さんや栗城史多さんは市民ランナーレベルとのこと。
つまり、マラソンでいうと 3 – 4 時間で 42.195 Km を走るレベルらしい。
いやー、知りませんでした。

でも、七大陸最高峰の最年少登頂達成という事実は本当のようで、それはそれで素晴らしいと思います。

政治家を目指さなかった

野口さんは現在 49 歳なので、今後政治家にならないとは限らないのですが、少なくともこれまではいくらでもチャンスがあったのに、そして本人は少し色気もあったようですが選挙に出馬することはありませんでした。

野口さんほどの有名人で、しかもエベレストや富士山の清掃登山やネパールへの地道な貢献などを拝見すると、政治家になって活動して頂くのもいいのかもしれませんが、やはり政治家ではなくて今のままの方がいいような気がします。

栗城史多

栗城史多さんが登山している自分を実況する番組を私も何度か見ましたが、その時はとても感動しました。
単純に、これはすごいと。

そして、多くの人がその動画を見て感動し勇気を貰ったようです。

しかし、いつの頃からか、ネット上では栗城さんに対して批判的なコメントが目立つようになっていきました。

そうして、2018年エベレストから下山中に死亡したという記事が流れました。
この時も「えっ!」と驚いたと同時に「ああ、やっぱり」とも思いました。
以前から何だかとても危うい感じがしていたからです。

銀嶺の空白地帯に挑む カラコルム・シスパーレ

野口健さんとは全然関係ないのですが、「銀嶺の空白地帯に挑む カラコルム・シスパーレ」という NHKスペシャルがありました。

その時たまたまテレビを見ていて、白い崖を横切る映像に魅せられすぐに録画して、途中からですが何度も再生して視聴しました。

しかし途中からの再生ではどうしても満足できないので、Blue-ray を購入しました。
一体何回見たんでしょう。
何回見ても凄まじい迫力に圧倒されます。

そこに登場する平出和也さんと中島健郎さんは、ピオレドール賞を複数回獲得している正真正銘の超一流アルピニストです。

彼らのスゴイところは、完全に自分の命がかかっている場面でも心理的に安定していてフラットであることです。そうでないと冷静な判断はできないんでしょうね。当たり前ですが私には絶対にできません。

彼らの情報を探しているうちに、Youtube の服部文祥さんの発言に行き着いたのでした。

野口健という人間性

登山家としては 3.5 流でも野口さんはスゴイと思います。

確かに、SNS で少々尖った意見を書き込んで炎上することはあるようですが、安直に政治家を目指すのではなくて、清掃登山やネパールへの地道な支援を見ているとその発想と行動力は素晴らしいと思います。

おそらく、実際にお会いすると、陽性・創造的なオーラに満ち溢れているんでしょう。