新型コロナウイルス感染症 診療の手引き・第8版

2022年8月16日現在、新型コロナの第7波が猛威を奮っています。

致死率が低いとはいえ、毎日 20 万人以上感染すると 200 人前後の人たちが亡くなっており、致死率は 0.1 % 程度でインフルエンザよりは少し高いようです。

もちろん、感染しても検査自体を受けない人もかなり居ると思われるので、致死率そのものはもっと低いかもしれません。

最近、同僚の40代医師が感染して自宅療養したのですが、最初の2日間はかなりキツかったとのこと、私もそろそろ感染の準備をしておいた方がいいかもしれないと考え、この記事を書きました。

参考は「新型コロナウイルス感染症 診療の手引き・第8版」です。

診断

診断は、PCRか抗原検査でおこないます。

イムノエース(抗原検査)

TAUNS というサイトからダウンロードして、2 つの動画をくっつけて圧縮しました。

早送りで見ることができます。

再生速度  倍速

抗原検査の感度は 60 - 70 %前後のようです。

鼻咽頭ぬぐい液か鼻腔ぬぐい液か

感度を上げるためには可能であれば鼻咽頭ぬぐい液の方がいいようです。

下の絵は咽頭ぬぐい液ですが、鼻から入れてここまで挿入した方がいいようです。
でもちょっとつらいか。

重症度判定

重症度は、酸素飽和度と臨床症状で決定します。

中等症 Ⅰ 以上はできれば入院が勧められますが、医療が逼迫している現段階では自宅療養になる可能性が高いと思われます。

治療

治療は、抗ウイルス剤もしくは抗体療法がおこなわれます。

予後の予測

「予後予測スコアの例」として以下のような表が提示されています。

これがとてもわかりにくい。

私のような68歳は年齢要素はおそらく0点になるんでしょうか?
60 〜 64 歳が + 3 点なのに?

臨床試験と重症化リスク因子

この表もまたかなりわかりにくいですね。

言えることは、抗ウイルス剤でレムデシビルとリトナビルは服用によって死亡率が数分の1になるということ。
有意差があるかどうかはわかりません。

モルヌピラビルはあまり効果がないようにも見えます。

しかし、いずれの数字も致死率としては高すぎるので、おそらくのちょっと古いコロナ株の統計かもしれません。

どうしたらいいのか?

発熱・全身倦怠感があれば、この時期コロナを疑うのはできるとして、診断は病院に行って検査の列に並ぶ必要があります。40度前後の熱に苦しみながら、検査の列に加わり結果を待つのはとても大変かもしれません。

そこで、可能であれば抗原キットを用意しておくのがいいかもしれません。

重症度判定によって中等症以上とされて入院が望ましい場合でも、今は抗ウイルス剤を処方されて自宅療養になる可能性が高いと思われます。

自宅療養しながら酸素飽和度を測定して、呼吸困難感が出現し酸素飽和度が93%以下になるようだったら救急車を呼ぶということでしょうか。

ただし、その時の医療体制の状況では入院できないということも十分考えられます。