過活動性膀胱の症状
尿意切迫感 | 何の前ぶれもなく突然トイレに行きたくなること。 |
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夜間頻尿 | 1回以上で夜間頻尿。2回以上の場合、過活動膀胱の可能性は高い。 |
昼間頻尿 | 1日8回以上の場合、昼間頻尿。 |
切迫性尿失禁 | トイレまで我慢できず、尿がもれてしまう症状。 |
治療薬
治療薬は2種類、抗コリン薬とβ3作動薬。
それぞれの作用は以下の通りです。

抗コリン薬
薬品名 | 発売年度 | 副作用 |
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ポラキス | 1988 | 口渇・便秘が高頻度に見られ、眼圧上昇・眠気・かすみ目など。 |
バップフォー | 1993 | |
デトルシトール、ベシケア | 2006 | |
ウリトス、ステーブラ | 2007 | |
トビエース、ネオキシテープ | 2013 |
β3作動薬
2011年に日本で開発された新しい薬剤、ベタニス。
「β3受容体は、脂肪細胞に存在して、脂肪分解を促進する役割を担うほか、膀胱(排尿)平滑筋、消化管平滑筋、血管平滑筋にも存在して、弛緩機能調節に関与する。」とされており、β3作動薬は膀胱だけに選択性があるわけではなく、心臓に対しても若干の影響はあるが安全性は高いとされている。
用法・容量
ベシケア | 5mgを1日1回経口投与。1日最高投与量は10mgまで。 |
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ウリトス | 1回0.1mgを1日2回、朝食後及び夕食後に経口投与する。1日0.4mgまで増量できる。 |
トビエース | 4mgを1日1回経口投与する。1日1回8mgまで増量できる。 |
ベタニス | 50mgを1日1回食後に経口服用する。 |
最初にどちらを処方すべきか
β3作動薬は、口渇などの副作用も少なく第一選択としても良い。
副作用を考慮して抗コリン薬と使い分ければよいと思われる。
抗コリン薬とβ3作動薬の併用は可能か?
可能と思われるが、エヴィデンスとしてはまだ多くなく、最初から併用すると査定される可能性がある。