不動産登記法

(2026-10-11)

相続による名義変更は、これまでやらなくても罰則は特にありませんでした。

そのため、名義が亡くなった人のまま放置された土地が増え、国の調査では、登記簿だけでは所有者がすぐに判明しない土地が全国の約2割にのぼるとされています。 2017年には、その面積が合計で九州全体を上回るという推計も出されました。

この推計は報道で大きく取り上げられ、政策が動くきっかけとなりました。2021年(令和3年)に不動産登記法が改正され、2024年(令和6年)4月1日から相続登記が義務化されています。

不動産登記法

令和6年4月1日に不動産登記法が改正されました。

  1. 所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、 当該所有権を取得したことを知った日から三年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない。
  2. 正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象
  3. 昔の相続も対象で、その期限は2027年3月31日

私は北陸の山奥に3600坪ほどの土地を持っていますが、その多くは山林・田・雑種地で固定資産税は年 7000 円ほどで不動産としての価値はほとんどありません。

しかし、そのうちのごく一部 10 平米ほどの土地が私の曽祖父の名義になっていることに気づきました。

このままでは 10 万円の過料対象となるんでしょうか?

正当な理由とは?

過料されないための正当な理由とは、

  1. 相続人が極めて多い場合
    数次相続が発生して相続人が極めて多数に上り、かつ、戸籍関係書類等の収集や他の相続人の把握等に多くの時間を要する場合
  2. 遺言や遺産の範囲で争いがある場合
    遺言の有効性や遺産の範囲等が争われているために、不動産の帰属主体が明らかにならない場合
  3. 重い病気の場合
    申請義務者が重病等である場合
  4. DV被害などで避難している場合
    申請義務者がDV被害者で、避難を余儀なくされている場合
  5. 経済的に困窮している場合
    申請義務者が経済的困窮のため、登記費用の負担能力がない場合

家督相続

家督相続とは、明治31年に施行された旧民法(明治民法)に定められていた相続制度です。 戸主が亡くなると、原則として長男が一人で家と財産のすべてを引き継ぎました。1947年5月3日、日本国憲法の施行とともに廃止されました。

私の曽祖父はおそらく大正時代に亡くなっているので、祖父が家督相続によりすべてを相続したと考えられ、 そして祖母は祖父よりも前に亡くなっているので法定相続人は祖父以降の人たちに絞られるはずです。

ただし、祖父は曽祖父の次男だったようで、それは長男が放蕩者だったために親族会議で長男を放逐して次男に跡を継がせたということだったという風に聞いており、 実際には少しややこしいのかもしれません。

この辺のことは曽祖父の除籍謄本を調べればわかることで、現在では広域交付制度で横浜にいても越前市の除籍謄本が発行されるようです。

広域交付制度で除籍謄本が取れない場合は、本籍地の役所に郵送で直接請求する必要があります。

除籍謄本

しかし、除籍謄本とはそもそもなんでしょう?聞いたことがないのでイメージがわかりません。

そしてそもそも戸籍って何だろうという疑問まで湧いてきました。人生 72 年、そんなこと考えたことありませんでした。

AI によると戸籍とは、

戸籍とは、家族単位で親子や夫婦などの身分関係を記録する制度です。
基本は、夫婦と結婚していない子どもで一つの戸籍が作られます。
子どもは40歳になっても、親と同居していなくても、結婚しない限り親の戸籍に入ったままです。 結婚して婚姻届を出すと、原則として夫婦の新しい戸籍が作られます。

戸籍謄本は、その戸籍に載っている全員の情報を写したものです。今のコンピュータ化された戸籍では「全部事項証明書」と呼ばれます。

戸籍抄本は、その中の特定の人だけを写したものです。こちらは「個人事項証明書」と呼ばれます。抄本にも、本籍地と筆頭者の名前は記載されます。

除籍謄本とは、

戸籍は、そこに載っている人が死亡、結婚、転籍などで一人もいなくなると、役目を終えて閉じられます。 閉じられた戸籍を「除籍」と呼び、その写しが除籍謄本です。中身の形式は戸籍謄本と同じで、出生、結婚、死亡などの記録がそのまま残っています。

除籍謄本には、さまざまな情報が記録されています。

曽祖父(戸主)について

一番上の戸主の欄には、本籍地、曽祖父の名前、生年月日、父母の名前が書かれています。 前の戸主の名前と、曽祖父がいつ、どういう理由で戸主になったか(家督相続、分家など)もあります。 さらに、結婚や隠居、死亡などの出来事が、日付や場所、届け出た人の名前とともに記録されています。

家族一人ひとりについて

そのあとに、家族が一人ずつ並びます。それぞれに、戸主との続柄(妻、長男、二男、長女など)、父母の名前、生年月日が書かれます。 結婚、養子縁組、分家、死亡など、その人に起きた出来事も記録されています。家を出た人には、いつ、どの戸籍へ移ったかも書かれています。

今回確認したいポイント

曽祖父の死亡日と、曽祖父のあとを誰が家督相続したかは、曽祖父の欄に書かれているはずです。 祖父の欄では、続柄が「二男」になっているか、家督相続の記載があるかを確かめます。 そして長男の欄に、「廃除」や「分家」、あるいは死亡などの記載があるかどうかが、今回の一番の焦点です。

読むときの注意

古い戸籍は手書きの縦書きで、旧字体や崩し字が使われ、日付は和暦の漢数字です。 読みにくいことが多いので、わからない部分は役所の窓口や司法書士さんに聞くとよいでしょう。

曽祖父が亡くなった時にはおそらく放蕩者の長男が家督相続し、家族会議で放逐された後で次男である私の祖父が家を継いだはずなので、結局この 3 人の除籍謄本が必要になるはずです。

土地の特定

今問題になっている土地が実際にはどこなのかを特定する必要があります。

それは、 https://kouzuviewer.com/chiban/ で地番を入力すればわかりますが、地番だけでは実際にどこなのかがわかりません。なので、法務局に行って「地図・図面の写し」を依頼する必要があります。 手数料は 1 通 450 円ほどで、収入印紙で払います。

AI によると 登記情報提供サービス というものがあって、もちろん有料ですが法務局に行かなくても必要な情報を取得することができます。 不動産登記簿と地図がインターネットからダウンロードできます。
登記簿は 330 円、地図は 390 円です。