潰瘍性大腸炎の新しい内服薬

(2025-02-08)

潰瘍性大腸炎の内服薬として、2022年5月にカロテグラストメチル(カログラ®)、2023年9月にブデソニド(コレチメント®)が追加されました。

ブデソニドはこれまでクローン病には認可されていましたが、潰瘍性大腸炎も追加されることになりました。

カロテグラストメチル(カログラ®)

カロテグラストメチルとは、2022年5月に発売されたメイドインジャパンのインテグリン阻害薬です。

インテグリン阻害薬ということはベトリズマブ(エンタイビオ)と同様な作用を持っているわけですが、α4β7インテグリンの外にα4β1インテグリンもブロックするようです。

上の図で白血球表面にある突起のようなものが Integrin です。
そして血管内皮細胞には Integrin ligand という突起がついておりこれらが結合することで白血球が血管内皮細胞に接着して組織内へと入っていきます。
これを阻止するのがインテグリン阻害薬です。

  1. 内服である。
  2. 緩解導入にしか使えない。維持には使えない。
  3. 薬価が高い。薬価は 200 円。1 日 24 T 服用するので 4,800 円/日。
  4. 効果発現はゆっくりしている。8週間を過ぎて効果がないときは中止する。
  5. 8週間のインターバルを開ければ再使用できる。
  6. 副作用は比較的少ないが、進行性多巣性白質脳症という副作用には注意。

使い方は、5-ASA では効果が不十分な時にステロイド使用の前にカログラを考慮するという位置づけのようです。

ブデソニド(コレチメント®)

コレチメントは、薬物送達技術「MMXテクノロジー(Multi Matrix System)」を使用したブデソニドの経口DDS(Drug Delivery System)製剤です。 具体的には、ブデソニドをUCの標的部位である大腸に送達するとともに、送達部位でのブデソニドの持続的な放出が期待できる放出制御薬と位置づけられています。

ブデソニドの特徴は、消化管から吸収され肝臓を通過する際にほとんどが代謝されて、ステロイド活性を持たない物質に変化することです。

添付文書には「ブデソニドは肝初回通過効果を大きく受け(~90%)」と書いてあります。 90%くらいが不活化されると考えればステロイドの全身作用は非常に少なくなります。つまりブデソニドの効果はほとんど局所作用と考えていいようです。 そのため効果発現もゆっくりなようです。

中等症の潰瘍性大腸炎に対する内服薬の使い分け

上の 2 つの薬剤とプレドニンの 3 つをどのように使い分けたらいいのか悩むところですが、 ひだ胃腸内視鏡クリニック のホームページにとてもいい表があったのでダウンロードさせて頂きました。

症状が比較的強くて少し急いで寛解導入したい場合は、やはりプレドニンかと思います。

それよりもゆっくりしていいのならブデソニドでしょうか?

ステロイド系が嫌な患者さんにはカログラになると思います。